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2020/10/11 23:54
オールドノリタケの絵付け電笠が入荷しました。
戦前の品です。
東京都内のお宅からお譲りいただいた品ですが、
長い年月の埃をまとっています。
はからずも琵琶湖畔の旧家からやって来た電笠と全く同じ絵柄です。
多くのバリエーションがあるなかで、全く同じ絵柄とは・・・!
不思議な縁のようなものを感じます。
さて、おの電笠の内側の端には「日陶」印があるのですが、
これは目を凝らして見ないと発見できないほどのかすかなものです。
光にかざして見たり、拡大鏡を持ち出したりと苦戦して、
刻印を見つけた時には喜びも一入です。
この電笠にはTECのシールも残っています。
TECとは東京電気株式会社(現:東芝)のこと。
日本陶器は、昭和13年に金属の電笠製造が禁止されたのを契機に、
工場向け磁器電灯笠の製造から、家庭向けの生産も行っていたということです。
丁寧に拭きあげて綺麗になりました。
電笠は長年使用されていても、取り付けてしまえば、
手に触れるものではないので、
良いコンディションを保っていることが多いようです。
80年近く前の品が、製造された時のままの姿を取り戻すのを
体感できて感激の一日でした。